2021年9月14日＜注意すべき胃薬＞

2023/12/03

強力な胃酸分泌抑制剤（PPI）の削減

以前から時折耳にして気になっていたのですが、6月末の柿木保明先生の講演を機に、7月始めに思い切って嘱託医にPPIの削減をお願いしました

胃潰瘍や逆流性食道炎に効果のある強力な胃酸分泌抑制剤…PPI…

短期間の服薬ならば良いのですが、長期間の使用では、副作用が多数報告されています

肺炎、骨折、腸管感染症、認知症、腎障害、胃癌、大腸癌、浮腫、下痢など

ご高齢者では、ダラダラ処方されがちなので、皆さんの処方を調べると6人が長期に渡って処方されていました

削減後、殆ど肉類を口にされない家系の方にだけ数日後から食欲不振が現れ、PPIよりも弱いH2ブロッカーを改めて処方していただきました

今日のミーティングは、その削減後2ヶ月の効果確認

残り5人の方々には特に問題は無く、お2人は下痢の頻度が減り、1人は浮腫が緩和されていました

9月10日には、殆ど毎回不消化便の入所者さんのH2ブロッカー（胃液分泌抑制剤）を削減してもらいました

現在は、スタッフに頼んで、その方の便を観察中

「高齢者は薬を削減するほど元気になる」とおっしゃる先生方は少なく無いです

PPIの薬剤名

ネキシウム

タケプロン

タピゾール

ランソプラゾール

オメプラール

タケキャブ

パリエット

ラベプラゾールナトリウム

最後に

これはあくまでも、私達の施設で薬剤師や嘱託医と相談の上、日々の変化を観察しながら実施している症例報告です

実施される際には、必ず、かかりつけ医と相談の上行って下さい^ - ^